今を犠牲にすることなく未来も手に入れよう
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受験勉強に専念するために、受験生時代はやりたいことを我慢した学生は少なくないでしょう。未来の大学合格のために、受験生という今を捧げる生き方。それは、一般的には褒められていることです。
そして、晴れて大学に入学してからは、心機一転、やりたいことに好きなだけ取り組んでいる学生は問題ありません。
しかし、受験生時代の価値観を引きずったまま大学生活を過ごしている学生は要注意です。大学生という今この瞬間を犠牲にすることによって、未来を手に入れようとするからです。
受験生時代の価値観を引きずる学生は、次のような大学時代を過ごしてしまう傾向があります。
- ・就職活動の面接で自己アピールするネタを作るために、やりたくもない課外活動に時間を費やす。
- ・難関資格に合格するために、やりたいこともせず悶々と机に向かう。
こうした学生は、志望企業に入社したり、難関資格を取得したあとでも、同じ価値観から抜けられません。
- 入社したら、主任になるまで我慢しよう。
- 主任になったら、課長になるまで我慢しよう。
- 課長になったら、部長になるまで我慢しよう。
- 部長になったら、定年になるまで我慢しよう。
- そして、定年になったら……?
これでは、いつまで経っても自分がやりたいことには取り組めません。
そして、やりたいことを先延ばししているうちに、何のために生きているのか分からなくなります。この状態になると虚無感から逃れられなくなり、たいへん危険です。
もちろん、あとさきを考えず刹那的にやりたいことをやればいいというわけではありません。そうではなく、かと言って受験生時代の価値観を引きずるのではなく、次のような考え方に切り替えてはいかがでしょうか?
今を楽しみつつ、未来も手に入れる!
例えば、次のようなことです。
- ・好きなサークル活動を楽しみつつ、就職活動にも備える。
- ・趣味に没頭しつつ、単位もしっかり取る。
- ・恋愛を謳歌しつつ、資格の勉強にも取り組む。
言うまでもなく、今と未来の両立は簡単なことではありません。しかし、「あのときに、あれはやっておけばよかった……。」と後悔しないためには、今にも未来にも挑戦する必要があります。
経営書のベストセラー『ビジョナリー・カンパニー』では、このような考え方を「ANDの才能」として紹介しています。ビジョナリー・カンパニー(卓越した企業)の多くは、「ANDの才能」に挑戦する過程で偉大な企業に脱皮したそうです。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺もありますが、「二兎を追う者は三兎をも得てしまった」というのが本当かもしれません。
今を犠牲にしすぎていると感じたら、この「ANDの才能」を取り入れてみましょう!
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(おわり)
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