板書を中心に解説する講義の勉強法

ver. 1.00

黒板を使って解説する講義は、高校までの授業とあまり変わらないように見えます。

しかし、高校までとは異なり、一から十まで丁寧に板書する先生は、大学においては少数派です。口頭による解説があくまで主であり、黒板は補足的に使うことが多いからです。

そのため、黒板だけをノートに書き写しても、まったく意味がありません!

 

板書だけでは不十分

例えば、次の板書は、「外交史」という講義の実例です。

板書

この講義の大部分は口頭による解説であり、ある回の講義で黒板に書かれたのは、上記のわずか6語でした。この6語だけが記されたノートを試験前に見返したところで、復習も試験対策も不可能であることは明らかです。

そのため、先生が板書をして解説する講義であったとしても、板書だけをノートに書き写して勉強した気になっては非常に危険です。板書だけでなく、口頭で解説された内容もノートに記録しなければ役に立ちません。

しかし現実には、この6語だけを書き写して満足し、これで単位は楽勝だと勘違いして落第する学生が跡を絶ちません。例えば浅羽通明さんの『大学で何を学ぶか』(幻冬舎文庫 p.p.31-34)には、そうした実例が豊富に描かれています。

 

ノートの実例

それでは、実際にはどのようにノートをとればよいのでしょう? 次のノートはその一例です。

ノート

 
このノートには、さきの板書のうち、「四人の警察官」、「国際連合」、「Bring my Johny back !」に関する講義内容がまとめられています。そして、外交の大まかな経緯が浮かび上がっています。これくらい詳しいノートであれば、あとで復習する際にも役立ちそうです。

先生の雑談や冗談、ふとした疑問や感想などについても、できるだけ書き留めてください。それらが講義内容を思い出す手がかりとなります。

数ヵ月後に復習する自分は、ノートを書いたときの自分とは別人です。その前提に立って、数ヵ月後の自分が頭を抱えなくてもすむように、臨場感あふれる分かりやすいノートを心がけましょう。

 

求められるのは新聞記者の能力

板書中心の講義を攻略する方法は、このようなノートを講義中にリアルタイムで書き上げてしまうことです! あとでノートを作るのではなく、講義中に書き終えてください。遅くとも、その直後の休み時間中には仕上げましょう。
 

つまり、ここで求められているのは、新聞記者と同じ能力です。新聞記者の能力とは、口頭による説明を耳で聴きながら、同時に頭の中で要点を整理し、それをノートに記録する力です。耳と頭と手をフル回転させつつ、聞き逃さぬよう集中するため、きわめて高度な能力が求められます。

実は、これが社会でもっとも重宝される実務能力の一つでもあります。雑多な資格の取得より、こうした基本的な実務能力のほうがはるかに評価は高いのです。

大学の講義を利用して、卒業までにこの「新聞記者の能力」をぜひ身につけましょう!

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(おわり) 

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