雑誌から刺激を受けよう!

ver. 1.00

知的な刺激を受ける方法として、もっとも手軽なのが雑誌です! たかが雑誌と侮ってはいけません。雑誌で人生が変わり、大成功を収めた人もいるからです。
 

その一人がビル・ゲイツ[1]です。

ゲイツがハーバード大学に在学していたとき、友人のポール・アレン(マイクロソフト社の共同創業者)が興奮しながら『ポピュラー・エレクトロニクス』誌(1975年1月号)を持ってきました。アレンは、表紙に載ったアルテア8800(今でいうパソコン)用に新しいコンピュータ言語を書くようにゲイツを説きます。

そのときの興奮を、ゲイツは次のように語っています。

われわれがぐずぐずしている間に、革命が起こってしまうかもしれない。その記事を見て、われわれの人生の方向は決まってしまったんだ。

ジャネット・ロウ 『ビル・ゲイツ 立ち止まったらおしまいだ!』 ダイヤモンド社 1999年 p.29

アレンとゲイツは8週間にわたって開発に没頭し、ついにアルテア用BASICを完成させました。その後、ゲイツ(当時19歳)はハーバード大学を休学し、アレンと共にマイクロソフト社を創業。マイクロソフトの神話はこうして始まりました。

 

日本にも、雑誌で人生の方向を決めた経営者がいます。ソフトバンクの孫正義[2]です。

アメリカに留学していた孫は、ある日、スーパーマーケットで『ポピュラー・エレクトロニクス』誌を買いました。奇しくも、ゲイツたちの人生を変えたのと同じ雑誌です。その中に掲載されていたインテル社i8080コンピュータチップの拡大写真に、孫の心は奪われました。

これまで人類が発明してきたものの中で最高最大の発明だ。なんという光の美しさだ。もしかしたら人類はついに知的生産活動を超える可能性を開いたのではないか。

井上篤夫 『 志高く 孫正義正伝 完全版 』 実業之日本社 2007年 p.29

孫はその写真を切り取り、片ときも離さず持ち歩いたそうです。将来はコンピュータに関わりたいと夢を抱いた孫は現在、「デジタル情報革命」という志を胸に日本のITビジネスを牽引しています。
 

この二人のように、雑誌をきっかけに人生は変わることだってあります。雑誌を舐めてはいけません!

 

あえて興味のない雑誌を買う

雑誌は種類が豊富で価格も手ごろです。日々の生活に刺激が欲しいなら、あえて興味のなかった雑誌に投資してみましょう。

今までファッション誌ばかり買ってたなら、あえて文学関係の雑誌を手にしましょう。今までスポーツ誌ばかり買ってたなら、あえてビジネス誌を手にしましょう。男性ならあえて女性ファッション誌を、女性ならあえて男性ファッション誌を手にしてみましょう。
 

知らない世界を覗いてみれば、ちょっとした興奮を味わえます。未知の世界が既知に変われば、人生の幅が広がります。だから、今すぐ雑誌を買いに行きましょう!

[1]ビル・ゲイツ
( 1955 - ) ウィリアム・ヘンリー・ゲイツ3世(William Henry Gates III)、通称ビル・ゲイツ(Bill Gates)。マイクロソフト社の共同創業者・会長、ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同会長。フォーブス誌の世界長者番付で、1994年から2006年まで13年連続の世界一となった。
[2]孫 正義
(そん まさよし 1957 - ) ソフトバンクグループの創業者。ソフトバンクグループ株式会社代表取締役社長、ソフトバンク株式会社代表取締役会長、福岡ソフトバンクホークスのオーナーなどを務める。

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(おわり) 

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