告白すると恋愛は成功しない

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片思いのまま黙っているよりは、告白して思いを伝えるべきという恋愛論が少なくありません。そして、その助言に従って告白に踏み切ると、大概は玉砕という結果に終わります。幸運にも付き合うことになったとしても、あまり長続きはしないようです。

告白すると、なぜ失敗しやすいのでしょうか?
そもそも、付き合う前に告白することは、恋愛の順序として正しいのでしょうか?

 

告白が失敗する理由

告白して失恋したという人は、相手のことをよく知らなかった場合が多いようです。

  • ・知り合いではないけれど、講義でいつも見かけるうちに好きになってしまった。
  • ・ほとんど話したことはないけれど、サークルやアルバイト先の人を好きになってしまった。

そして、居ても立ってもいられなくなり、勇気をふりしぼって告白する。予想通り、断られる。こうした例が大半を占めます。
 

しかし、よくよく考えてみると、これは人間のコミュニケーションとしては奇妙です。相手のことをよく知らないのに、どうして好きなのでしょうか? 好きになったのは、自分の妄想の中に作り上げた理想の相手ではないでしょうか?

これが、思春期にありがちな、恋に恋をしている状態です。恋に恋する状態から抜け出したいなら、告白する前に相手のことをよく知る必要があります。

 

告白せずに恋愛を成功させる方法とは?

恋愛に告白は不要

恋に恋をしているだけでは、恋愛は前に進みません。

例えば、一目惚れをしたのなら、まずは知り合いになってください。そして、メール、SNS、電話などをする仲になりましょう。相手のこともだいたい分かって、それでもまだ好意を持っていて、その時点で信頼関係が築けているなら、何回もデートに出かけましょう。

こうした双方向のやりとりの中で、相性が良ければだんだんと離れられなくなり、自然と付き合い始めることになります。これが本来の恋愛の始まり方です。
 

恋愛といえば「告白」から始まるものと思われていますが、それは致命的な誤解です。実は、恋愛に告白は不要だったのです。

それに、だんだん離れられなくなって親密になった仲なら、わざわざ告白する意味はありません。改めて告白したとしても、返事はほぼ確実にYesだからです。もし、どうしても告白が必要だと考えるなら、十分に親密な仲になってからにしましょう。
 

告白しないことの利点

また、告白しないことによって、告白して断られた後の、あの気まずさを回避することもできます。あの気まずさは、告白という決定的な場面を作ってしまったことが原因です。

もし告白をしなければ、何回かデートをして結果的に付き合うには至らなくても、気まずい雰囲気を味わうことはありません。告白という決定的な場面がなかったからです。デートへ出かけるのは相手をよく知るためであり、付き合うに至らなかった場合は、期待していたような人ではなかったというだけの話で終わります。

これもまた、告白しないことをおすすめする理由の一つです。

 

告白しているのは日本人だけ

今日の日本で蔓延している「告白」という制度は、世界の中で日本だけに見られる独特の珍現象です。しかも、告白は日本の伝統文化というわけではなく、ここ30年ほどのあいだに急速に広まりました。

おそらく、恋愛もののドラマや漫画が、日本の若者に影響を与えたのでしょう。しかし、それらは物語を盛り上げるためのフィクション、演出、舞台装置であって、現実の恋愛に告白は不要です。
 

もちろん恋愛に唯一の正解はありません。しかし、最初に告白ありきというのは、コミュニケーションの順序から考えると得策ではありません。まずは双方向のコミュニケーションを通して相手を知り、仲良くなるところから始めてみましょう!

(おわり) 

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